語学習得の際に知っておくべき脳の記憶領域について(Part2)

前回、「脳の記憶領域(短期記憶と長期記憶)」について簡単に触れて見ました。

そして語学習得で欠かせない「記憶」の部分に関して必要なことは

「『短期記憶』(一時的に覚えたもの)を『長期記憶』(ずっと覚えているもの)に移すこと」

だと話しました。

ではどうやって短期記憶を長期記憶に移すのか、具体的な方法を教えろ、ということになるのですが、その前にもう少しだけ「脳の記憶」のメカニズムに触れたいと思います。

 

「短期記憶」で記憶を保存できる期間は最大で1~2週間、長期記憶に移動しなかった情報は、そのままにしておくと自然に消滅してしまいます。

「短期記憶」を司っている部分は「海馬」という脳の部分だと話しましたが、この海馬が記憶の重要さを判断し、取捨選択しているのです。

つまり、海馬に「これは長期的に記憶するべき重要な情報だ。」と判断させなければなりません。

 

と、理屈はこんな感じになってくるんですが、海馬に長期記憶情報として認識させるためのポイントは幾つかあります。

 

【ポイント1:反復】

 反復、繰り返すこと。

「なーんだ、結局繰り返しかよ。。特別でも何でもないじゃんか。」

はい、その通りです。面白くなくてすみません。でも、「反復」というのは語学のみならず、物事を習得することに置いて、切っても切れないものなんです。

スポーツでも基礎練習はプロになってからも欠かさず行いますし、学校の授業でも会社の仕事でも、大切なことは同じことを何度も繰り返し強調したりします。

つまり、それだけ物事を習得することにおいて「繰り返しやる」というのは欠かせない重要なものだということです。

これを言い換えると「継続できるかどうか」が大変重要なポイントになってくるのですが、もっとも退屈で飽きやすいのが基礎の反復なのです。そして、詳しくは「語学習得の基本サイクル」でお伝えしようと思いますが、この基礎反復期間に諦めて脱落してしまう人が多いのです。

 

【ポイント2:イメージと結びつけること】

 過去を振り返ってみると、こんな経験はありませんか? 

 

彼女・彼氏と海岸線をドライブしながら、美しい夕日を見た時に、車の中で聞いていた音楽が、今も忘れられず思い出される。

その国の言葉を話せるわけではないが、旅行中食べた食事があまりに美味しくて、「〇〇」という料理名だけは忘れず覚えている。

など、 

これらはその時の目で見たイメージと耳で聞いた音楽、旅行のイメージと食べ物が結びついて、よく覚えているということです。

そして、共通しているのは「体験した」という部分です。

 

記憶にするポイントは「イメージで覚える」

 

結論としては、

語学を習得するには「地道な反復」が必要、一方で、「生活での体験や経験を通して鮮明なイメージとして記憶する事が出来る」という特性も踏まえた上で、「どのような勉強方法がいいのかを考えていく」のが良いということになります。