語学習得の際に知っておくべき脳の記憶領域について(Part1)

今日は「語学習得の際に知っておくべき脳の記憶のメカニズム」について書いてみたいと思います。

 

先に申し上げておきますと、私は脳の専門家、脳科学者ではありません。だから、「脳について」話すわけではありません。ただ、「語学の勉強をやっていく上で、知っておいた方が役に立ちますよ」という部分に関してだけ、自分なりに話そうというだけです。

 

さて、脳の記憶は大きく「短期記憶」と「長期記憶」の2つに分けられます。

「短期記憶」とは簡単に言うと、「一時保存」状態です。この「短期記憶」は、「海馬」と呼ばれる部分で行われるそうですが、短くて数十秒~数十分、最大でも1~2週間程度の記憶領域だそうです。

生活していると「あれ、さっきまで覚えていたのにもう忘れちまった。」とか語学の勉強していたら「さっき覚えたばかりの単語なのに、もう忘れてる。。」と言う経験ありますよね?

記憶の話になると、覚えたいのに忘れることばかり考えてしまって、「俺はなんてバカなんだ。。」とネガティブな考えに流れてしまうことも多々あります。

しかし、別の角度から見てみると、一時的に瞬間覚えてしまう脳、新しいことを覚えるためには古いことを忘れるようになっている脳(正確には、記憶の中から消えてしまうというよりは、優先順位的に奥の方にしまい込まれて思い出せないという状態らしいですが)、または傷ついたこと、嫌な思いをしたことも、楽しい記憶が出来れば忘れてしまえる脳、は本当に精巧で素晴らしく作られているともとれます。

 

話が脱線してしまいましたが、一方「長期記憶」とはどういうものでしょうか?

文字通り「短期記憶より長い間記憶しているもの」です。別の言葉で言うと、「脳の記憶に定着している状態」のことを言います。

つまり、基本的に長期記憶は 「消えることがない」と言われています。

 

私たち日本語を話す時、基本的には「言葉を忘れる」ということはないですよね。(もちろん普段あまり使わない単語や表現の忘却、ボケによる忘却はありますが)

忘れたら話せません。

 

生きていく上で欠かせないもの、興味・関心の強いもの、楽しい思い出、または忘れられないほど嫌な思いをしたことなど、これらは「長期記憶」に入っているからすぐに思い出せるわけです。

 

結論です。

語学習得で欠かせない「記憶」の部分に関して必要なことは

「『短期記憶』(一時的に覚えたもの)を『長期記憶』(ずっと覚えているもの)に移すこと」

 

以上、「語学習得の際に知っておくべき脳の記憶領域について(Part1)」でした。

 

じゃあ、どうやって短期記憶を長期記憶に移すのか、具体的な方法を見ていく前に、もう少しだけ「長期記憶」について触れたいと思います。